タブレットはどこに行く?

先日タブレット市場の成長率が鈍化しているといったニュースがいくつかリリースされていました。その中でも比較的わかりやすくまとめられていたのがこの記事

世界のタブレット市場、かつてない低成長

この記事によると、

IDCの推計によると、アイパッドの今年の出荷台数は6490万台で、昨年実績から12.7%減少する見通し。アイパッドの出荷台数は初めて年間を通して前年割れになるという。

というところから、その要因を探っていくという内容になっています。 タブレット市場の成長が鈍化している要因として

IDCによると、アイパッドやアンドロイド搭載端末など、タブレット端末全体に言えることは、その買い替え周期が延びていること。 タブレットが市場投入された当初考えられていた買い替え周期はスマートフォンと同様の2~3年だった。だが、実際には多くの人が端末を3年以上持ち続けており、4年以上使い続ける人も少なくないという。

とし、さらに長期化している理由を2つ挙げています。

1つはソフトウエアが古い端末のサポートを続けていること。これはアイパッドで顕著だという。もう1つは、これまでパソコンやタブレットで行われていたことが、スマートフォンで代用されるようになってきたこと。

なるほど確かにそうだ。私の使っているiPadももう2年経過するけど、iOS8を入れても問題なく動作するし、バッテリーの持ちは多少悪くなったものの、日常のちょっとしたネットサーフィンや調べ物をするには十分活用できる。それに出かけた時はスマホがあれば一通り用を足すし、タブレットを外に持ち出すことはほとんどなくなった。


この記事はその後Windowsタブレットが本格普及しないとかChromeBookの動向やWindows10などついても述べていますが、そこは今回は触れないでおいて、タブレット市場の成長が鈍化している理由についてもう少し考えてみたいと思います。

タブレットってそもそも何だっけ?

タブレットとは形状としては板状のもので、サイズとしては特に規定は無いものの7~10インチ前後のものを指しているようです。具体的な製品としてはAppleのiPadを筆頭に、GoogleのNexus7やSonyのXperiaTablet、MicrosoftのSurfaceなどがあります。

タブレットの一番の強みは?

持ち運びがしやすい、画面が大きくて見やすく操作しやすい、バッテリーの持ちが良い、購入しやすい価格、などが挙げられます。

なぜタブレット市場の成長が鈍化してきたのか?

先の記事では買い替え周期の長期化を挙げていますが、僕としてはタブレットの強みが薄まってきていることが最大の要因ではないかと思っています。先の挙げたタブレットの強みはどれも、(PCと比べて)、(スマートフォンと比べて)を前に付けることで成り立つ強みです。つまりタブレットはPCとスマホの隙間を埋める為のデバイスとして人気を博し、成長を続けてきました。近年、PCが進化し、タブレットの領域にも浸食してきており、さらにスマートフォンは画面サイズが拡大傾向でよりタブレットに近づいてきています。こうなってくると、PCとスマートフォンの間にもう一つデバイスを買わなくても十分になってきてしまった、という事情が背景にあるのではないかと思います。 tablet タブレット市場はこのまま成長は鈍化し続けるのか?

各メーカーが現状と同じような製品を作り続ける限りはそれほど成長しないと思います。今後タブレットとして更に成長をしようとするのであれば、タブレットならでの特徴を強化した製品、例えば、スマホと同じ重さで、PCと同じぐらい大きいタブレットとか、信じられない様な革新が必要となるでしょう。