KDDIのFireFoxOSの実験っぷりが際立っている。FireFoxOSは第4のOSとなるべく着々と進化中。

以前、世界市場における第4のOS競争が激しくなってきており、FireFoxOS、Ubuntu、Taizenの三つ巴の争いになるのでは、と書きました。その中で海外の動きは見えてきていませんが、国内市場ではまずKDDIがFireFoxOSを担いで、Fx0という実験的なスマートフォンを発表しました。

目次

Fx0ってどんなスマホ

firefoxfx0

photo by KDDI

Fx0はFireFoxOSを搭載した最新の端末で、KDDIが取り扱っています。見た目は表面がスケルトンで内部の機械が見れるメカメカしい美しさに溢れた端末です。なんかキカイダーっぽいですよね。

スペック的には4.7インチのディスプレイに2370mAhのバッテリー、クアッドコアのCPUと、ハイエンドモデル程ではありませんが、今時のスマホとしては十分なスペックを擁しています。これだけでも触手がソソられますが、KDDIはFx0をかなり実験的な端末として位置づけていて、様々な取り組みを行っています。

Fx0はKDDIの実験台?

KDDIが行っている実験的な取り組みとしては、次のようなものがあります。

  • 3D CADデータの提供
  • FraminというWEBアプリ作成ツールの提供
  • GluinというIOTデバイス管理ツールの提供
  • OpenWebBoardというFireFoxOS搭載開発ボードの提供
  • WEB IDE〜WEB開発ツールの提供
  • httpdサーバライブラリの提供

このようにFx0は単なる端末ではなく、利用者が自由に手を加える事で成長する端末として位置づけられています。そして利用者、開発者が共有できるCreatro ShowCaseという場所を提供しています。

今見ると34個のアプリケーションが登録されていますが、ほとんどがKDDIが作ったもので、一般の人と思われるのはまだありません。

KDDIはFx0の実験で何を得ようとしているのか?

恐らくKDDIはFx0はiPhone,Androidに次ぐ次世代のスマートフォン市場を自らの手で育てようとしているのではないかと思います。AppStore,Google Playという2大巨頭のエコシステムを参考に、今後伸びしろのあるFireFoxOSのノウハウをKDDI内に蓄積し、自らAppStoreやGoogle Playに相当するFireFoxOSのエコシステムを構築し、主導権を握ろうとしているのではと思います。

もっとも、FireFoxOSが今後どうなるのかは誰にもわからないので、市場動向を直接入手するためにもFx0を投入したとも考えられます。

このようにかなり実験色の濃いFx0。これまでの端末、OS戦略とは全く違うアプローチのFx0の今後の動向に興味が尽きません。