優れた会社に標準化が浸透していることには理由があった!

標準化という言葉って使う場所によって色々な意味があると思いますが、ビジネスの世界では属人化している仕事を誰でも出来るように手順をまとめることを標準化ということが多いようです。また、定形的に行なう作業をテンプレート化することも標準化と言われたりします。

では、標準化ってどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか。

目次

標準化のメリット

  • 品質向上。誰でも一定レベルの仕事が出来るようになり、品質が向上します。
  • コスト削減。品質が上がれば、不良率も下がり、コスト削減にも繋がります。
  • 納期短縮。作業効率も上がるので、納期短縮にも効果があります。

このように標準化は直接サービスや製品にメリットが出てきます。ですので、標準化が出来ていない仕事で、定型的なものであれば標準化を推進すべきでしょう。一方で標準化にもデメリットがあります。

標準化のデメリット

  • 標準化することが目的になってしまい、経営的にメリットのない標準化が進むことがあります。
  • 作業者は、業務がパターン化するのでモチベーションの維持が難しくなったり、業務改善の意欲が低下する恐れがあります。
  • 変化の激しい世界では標準化することで、陳腐化した時に変化に対応出来なくなる恐れがあります。

このようにメリット、デメリットのある標準化ですが、僕が色んなサービスを受けたり、一緒に仕事をする中で標準化が進んでいる会社の方がしっかりしている所が多いように感じます。誰と仕事をしてもきちんとしたフォーマットの書類が出てくる、顧客対応も一定水準でレベルが高い、品質も高く仕事が速い、という印象です。

そんなことを考えていたら、こんな記事を見つけました。

standardization

起業家に必要なのは高いIQよりパターン認識能力

この記事によると、起業家育成しているある団体が、これまで2万人にも及ぶ起業家に対して適正テストを実施し、その後立ち上げた企業のパフォーマンスを追跡しながらデータ収集をした結果について述べています。

その中で、このように書かれていました。

優れた起業家に必要なものは I.Q.ではなく、パターン認識であることが明確になった。

パターン認識とは、失敗体験を素早く解析して同じ過ちを繰り返さない、成功体験であれば同じ成功が繰り返し発生するための仕組みを素早く作り上げるスキルである。優れた起業家には、この「パターン認識能力」が長けている人物が多いことが分かった。

ここでいうパターン認識能力について、成功を繰り返し発生するための仕組みを素早く作り上げるスキルと定義されています。どうやってこんなスキルをテストしたかはわかりませんが、これって成功するビジネスモデルを構築する能力に長けているとも取れます。また、ビジネスモデルをもっと現場の仕事に落として考えると、QCDを高次元で満たす仕事をパターン化する能力とも置き換えられます。これって冒頭に話した標準化と同じですよね。

  1. 経営者のパターン認識能力が高い。
  2. それが現場まで浸透してくると、標準化が進む。
  3. 仕事のQCDが上がる。
  4. 会社の業績が上がる。
  5. 優れ起業家として認められる。

というロジックになるでしょうか。

ということで標準化がしっかりと出来ているか、というところが成功する企業のポイントの1つと言えるでしょう。標準化が進んでいない会社では標準化のデメリット気にしつつも、まずは得られるメリットを周囲に理解してもらい、標準化を進めていくと良いでしょう。