最近はほぼChromebookオンリーな僕のPCライフですが、Microsoft Officeを使った文章作成はChromebookではまだまだ厳しいので、今でもLavieYを使う機会が結構あります。以前にも紹介しましたが、このLavieYにはWindowsRTという今ではほとんど誰も知らないOSを搭載しています。
WindowsRTの特徴は、従来のWindowsが動作するインテルなどのx86系プロセッサではなく、タブレットなどに使われるARM系プロセッサを搭載していることです。このARM系プロセッサのお陰で、長時間のバッテリ駆動を実現しています。しかし、MicrosoftがなぜかWindowsRTには色々と制約をかけたせいで、WindowsRTは普及せず、人気も出ないまま消え去ろうとしています。
Microsoftも忘れたい負の遺産であることには違いないと思うのですが、皮肉なことにMicrosoftが初めて手がけたタブレット「Surface」にはWindowsRTが搭載されていたんですね。Microsoftは初代Surface、そして2世代目のSurface2を出した都合上、WindowsRTを放置するわけにはいかないという事情があったわけです。
さてさて、そんなWindowsRTの事情はおいておいて、Windows10が2014年10月に発表された際に、Microsoftは興味深い発表をしていました。それはOne Windows戦略の一環として、Windows10はデスクトップPC,ラップトップ、タブレット、そしてスマートフォン(WindowsPhone)の全てのデバイスで動作するOSになる、と発表していたのでした。
ということは、WindowsRTもWindows10にアップグレードすることでこれまでのような制約がなくなり、好きなソフトやドライバが入れられる自由度の高いOSになるじゃないか!と密かに期待していたのでした。
そして、一昨日のWindows10イベントで発表された、Windows7,8からは1年間無償でアップグレードOK宣言を聞いて、遂にやったぜ!と興奮を抑えきれなくなりました。
ところがです。Windows10イベントではWindowsRTについて一切触れられなかったのです。で気になったので、Windows10イベントでWindowsRTについて何かしらの発表があったのか調べてみたところ、こんな記事がありました。
Windows RTはWindows 10へのアップグレード対象外となる模様
Windows RT版Surfaceには「Windows 10」更新なしとMicrosoftがコメント
これらのニュースソースは同じようですが、要約すると
- Windows10イベントではWindowsRTについて発表は一切無かった。
- イベント終了後の質疑応答の中で、Windows RTを搭載するSurfaceに向けた別のアップデートも準備しているところで、これはWindows 10の一部機能を持ったものになるだろうと発言。
- 翌日にMicrosoftから、Windows10はARM搭載のSurfaceには対応しないと発表。
ってことで、WindowsRTはWindows10に対応する予定は無い、ってことになります。Microsoftが発表したことで、これは決定的となりました。これは悲しい。いつかこの日が来るとは覚悟していましたが、その日が来ると悲しいこと。
しかし、Microsoftは正式に「(Windows10には対応しないが、)Surfaceのアップデートも準備中。このアップデートにはWindows10の機能の幾つかが含まれている」と表明しました。ということからも正式なWindows10にはならないものの、Windows10っぽい進化は遂げるようです。
もともとWindows8っぽいけど実は違うというのがWindowsRTのスタンスだったので、Windows10もどうやらその路線で行くようです。果してどんなものになるのやら。恐らく中途半端なOSになるんだろうな〜と今から諦めモードですわ。