前回はWindows10から採用されたWindows as a Service(以下WaaS)の概要について説明しました。従来と比べて変化が激しくなったWindowsを企業に導入する際の注意点などについて今回は説明します。

Windows10、企業導入の最大の障壁はWaaSへの対応だ(1/2) | tomokimatsubara.net

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Windowsの企業利用の現状とWindows10導入の難しさ

Windows 8.1以前のOSではメジャーアップグレードの間隔が3〜4年、メーカーサポートが残っている限りは使い続けて1世代飛ばしでOSを採用、といった考えもありまして、Windowsのバージョンは7〜8年固定して利用するという企業が多数あります。

多くの企業がバージョンを固定して利用する理由としては、企業内で利用しているシステムが新しいOS上で動作するかの確認が大変、動作が安定しているOSのほうが良い、といったものが挙げられます。

しかし、これまで説明したようにWindows10のサービスオプションの考え方ではバージョンを固定して利用するという考えを根本的に変えていかざるをえない状況になっています。

企業向けと言われているCBBでも最短で8ヶ月に一度はFeature Upgradeへの対応が必要になってきます。これに追随するには規模が大きくなればなるほど、対応するシステムが多くなれば多くなるほど対応にかかる工数は雪だるま式に増えていきます。

このようにWindows10を企業内の導入するには、いかにコストを抑えてWaaSへ対応していくかが、大きなポイントとなってきます。

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WaaSへの対策はどんなものがあるか

現時点でWaaSへの対応として取れる対策は限られていますが、以下のようなものが考えられます。

  • IT担当者はInsider Programに登録し、社内システムの検証を行いう
  • CBのFeature Upgradeが配信されたすぐに社内システムの検証を行い、CBBのFeature Upgrade配信に備える
  • 上記の対応を行う一方で、IEにしか対応していないWebシステムはMicrosoft Edgeで動作するように改修、クライアントにインストールするプログラムは最新の.NET Framework上で動作するプログラムに改修といったことを時間をかけて行っていく

また上記の対策を効果的に行うためには、社内システムの棚卸しが必ず必要となってきます。ただ社内システムの棚卸しをするだけでなく、重要度に応じて優先順位をつけ、優先順位度に応じてシステム検証ていきます。例えば、以下の様なものです。

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上記はあくまでサンプルですが、各社の事情に合わせて対応方針を定めていくと良いでしょう。ただし、しっかりと検証を行う優先度の高いシステムの数は絞り込んだほうが良いでしょう。

まとめ

WaaSに対応するには先に挙げたような地道な対応をするしか現時点ではありませんが、ある程度回数をこなしていくことで、徐々にWaaS対応の工数は削減されていくのではと考えられます。

  • 対応ノウハウが蓄積されること
  • 常に最新な状態になっているので一回あたりの改修規模が小さくなっていく

ことが想定されるからです。

現時点では、

  • Feature Upgradeがもたらすインパクトが不明なこと
  • Feature Upgradeのリリースタイミングが不明なこと

から必要以上にWaaSに対して不安が広がっている印象を受けます。MicrosoftはWaaSを推し進めたいのであれば、利用者への不安を払拭するためにもせめてFeature Upgradeへのロードマップを示すなど計画を積極的に公開して欲しいものです。

参考ドキュメント