他人のことはよくわかる。MicrosoftCEOの発言が秀逸!

先日見かけた記事で面白かったものがあったので、少し古いですが取り上げます。

MicrosoftのCEO、サティア・ナデラ、Apple、Googleと比較して自社の本質を的確に指摘


サティア・ナデラはスティーブ・バルマーの後継者としてCEOに就任したばかりですが、就任早々NOKIAの買収完了や、iOS上でのOfficeリリース、SurfacePro3の導入など次々と新展開を見せていて、なかなかやり手なのでその動向は興味深いのですが、そのナデラさんの競合他社についてのコメントが秀逸でした。

msapplegoogle

ナデラ氏いわくAppleは、

私の見るところ、Appleの本質は特にはっきりしている。それはティム・クック自身が最近、明快に定義したとおり、Appleはデバイスを売る会社だ。それがAppleの本質だ。

確かにそうだ。ソフトウェアも素晴らしいが確かにハードウェアの会社と言えます。
そしてGoogleについては、

Googleはデータの処理と広告の販売を本質とする会社だ。Googleのビジネスはユーザーに不快感を与えずに広告を表示できる能力にかかっており、その点のGoogleの仕事ぶりは文句のつけようがない。

少し皮肉を交えてるとはいえ、的確にGoogleのサービスの本質を捉えているといえますね。

この二つのコメントからもわかる通り、外から見たApple、Googleについて実に適切な表現をしています。
しかし、自分のことになると適切に表現出来ないようです。

Microsoftのビジネスとは他の人々にソフトウェアなどのプロダクトを開発する力を与えるところにある。単にわれわれのプロダクトだけが問題なのではない。もちろんMicrosoftにはビジネス・モデル、収益モデルが存在する。しかし私の考えでは、デベロッパーがアプリケーションを開発できるようにするプラットフォームを提供し、また誰であれコンピューティングに関連する人々が所望の成果物を作れるようにする数々のツールを提供するところでこそ、Microsoftが真価を発揮し、本当の差別化を行えるのだと私は考えている。プラットフォームのプロバイダー、ツールのプロバイダーであることこそ、Microsoftの根本的なアイデンティティなのだ。

あれあれ?競合他社をあれだけバッサリと切った割に、自社のことは回りくどく難しい言葉が並べられていて、これじゃどんな会社かさっぱりわからないじゃないか!開発のプラットフォームとツールを与えれることがMicrosoftのアイデンティティと言っているようです。確かに最近はWindowsAzureの売り込みが凄いし、実際に売れてるようなのでその勢いを推し進めたいと考えているのかもしれない。でも一般の人が抱くMicrosoftのイメージってWindowsとOfficeだと思うんだよね。ここでしっかり踏ん張らないと開発ツールもプラットフォームも無いと思うんだけどね。

他人の事は良く見えているのに、自分の事になると言葉が多くなって良く分からない説明になっちゃうことってよくありますよね。
ナデラ氏のコメントもそんな人間臭い部分が見えて面白かったりもします。