高校生のネットリテラシーは成熟してきているのか?

先日、国立青少年教育進行機構が日米中韓の4カ国で高校生の意識調査を行った結果をまとめたレポートを発表しました。このレポートで日本の高校生の自信の無さが他の国と比べて著しく低いことがニュースなどでも取り上げられていましたので見た人もいるかもしれません。この調査の中でインターネットの利用や意識についても取り上げられていましたのでご紹介します。

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調査の内容

インターネットの利用や意識についてのアンケートは大きく3つの項目で質問されています。

  1. インターネットの利用時間と内訳
  2. インターネット上の友達の数
  3. インターネットの利用についての考え

インターネットの利用時間と内訳については、各国とも時間の差はあるものの、内訳としてはSNSの利用が最も多いということがわかりました。その中でも日本は飛び抜けていて83%もの高校生が利用していることがわかりました。

この調査の中で興味深かったのが、「インターネットの利用についての考え」です。この調査結果を通じて、現代の高校生のインターネットに対する意識を垣間見ることができました。沢山あるアンケート結果のなかで興味を惹かれた結果について解説してみます。

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今時の高校生のネット利用の考えとは

まず最初の質問が「インターネット上では自分の言いたいことを何でも言ってよいと思う」
で、日本ではとてもそう思う、まあまあそう思うという肯定的な回答をした人は15%に過ぎず、残りの85%はそう思わない、あまりそう思わないと回答しています。

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出典:国立青少年教育進行機構 高校生の生活と意識に関する調査報告書

一時期バイトテロとかバカッターなどと呼ばれた非常識な投稿をSNSに投稿して炎上する事例が相次いだこともあり、もっとみんな好き放題やっているのかと思いきや、意外と自制が効いているようです。インターネットの情報伝播のスピードの恐ろしさを高校生はしっかりと認識しているように感じました。

次の質問は「インターネット上の書き込みは信用できると思う」ですが、日本では肯定的な回答をした人は8%、残りの92%は否定的な回答でした。

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出典:国立青少年教育進行機構 高校生の生活と意識に関する調査報告書

この結果からもネット上の書き込みを鵜呑みにしてはいけないという認識が浸透しているようで、醒めた感じも受けますが、ある意味成熟した考えのようにも感じました。

3つめの質問は「私はインターネットから離れられない」です。日本ではとてもそう思う、まあそう思うと回答した人が約4割、あまりそう思わない、全くそう思わないと回答した人が約6割ということで最初の2つの質問ほど極端な結果にはなりませんでした。この傾向やアメリカや中国でも同じのようで、インターネットから離れられない人が意外と多いことがわかりました。

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出典:国立青少年教育進行機構 高校生の生活と意識に関する調査報告書

高校生っていうと僕の感覚だと部活動だったり、友達遊んだり、受験勉強したりととても忙しくて、インターネットなんか見ている時間が無いように思うのですが、SNSのように友達関係を上手くやっていくのにもインターネットが必要な時代になっているんだなと改めて感じました。

僕が興味を持った質問の4つめは「インターネット上での付き合いは危険やトラブルに巻き込まれる可能性がある」です。日本ではとてもそう思う、まあそう思うと回答した人が約8割、残り2割の人があまりそう思わない、全くそう思わないと回答しています。

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出典:国立青少年教育進行機構 高校生の生活と意識に関する調査報告書

日本の高校生はインターネットの付き合いに非常に気を使っていることがわかる調査結果ただっと思います。

これらの質問を通じて感じたのは今時の高校生はインターネットの必要性は理解しつつも、不用意な使い方をするとトラブルに巻き込まれるということを理解し、慎重に使っている様子が伺えました。インターネット利用の功罪がある程度浸透してきて成熟した使い方になってきていると感じました。

僕らの世代はインターネットがない時代とインターネットが始まってからの時代の双方を体験しているため、インターネットの便利さと、つながりすぎる怖さを体験した上でわかるのですが、生まれた時からインターネットがある時代に育った高校生がこのような成熟した感覚を持っているということに正直驚きました。

若い世代ではFacebookよりもLINEが流行った背景には、警戒心が強い若い世代の人達は多くの人と繋がるよりは身近な人とだけ繋がっていたほうが安心、といった意識があるのかもしれませんね。