MIRAIは未来の車なのか?LEAFと色々比べてみた

先日横浜の元町商店街に遊びに行ったところ、歩行者天国でトヨタの水素自動車「MIRAI」が展示されていました。軽自動車大好きな僕には無縁の乗り物と思っていたのですが、セールスの方の話を聞いていると燃料の部分だけでなく、色んな意味で近未来の乗り物という印象を受けました。

そこで今回は日産のEV(電気自動車)のLEAFと比較しながらMIRAIについて調べてみました。

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目次

燃料=水素+酸素

MIRAIは水素タンクを積んでおり、空気中から取り込む酸素と化学反応を起こして電気を発生させ、その電気を使ってモーターを回して走ります。化学反応の後に排出されるのは水だけなので環境にとても優しいのが特徴です。ちなみにMIRAIのフロントデザインの大きな特徴である左右の大きなエアインテークは酸素を取り込むためのものです。

miraifront

一方日産のLEAFは巨大なバッテリーを内蔵しており、バッテリーに充電した電気でモーターを回して走ります。

連続航続距離

MIRAIは水素タンクに一回充填すると約650キロも走り続けることができるそうです。これだけ走れるとちょっとした旅行も十分こなせるのでとても心強いです。

LEAFはフル充電で約280キロ走れます。僕のような近所の買い物の足として使う限りはまったく問題のない航続距離ですが、一泊旅行となると少し気を使いそうです。

燃料コスト

MIRAIの水素タンクを一回充填するのにかかる水素コストや約5000円。650キロも走れることを考えるとガソリンに比べるとリーズナブルです。

LEAFは一回のフル充電で約300円の電気代となります。280キロ走るのに300円と考えるとメチャクチャ安いのがわかります。

モーターのパワー

単純にモーター出力だけ比較してみると、MIRAIが113KW ( 154PS ) / 335N.m(34.2kgf.m)です。LEAFは80KW ( 109PS ) / 254N.m(25.9kgf.m)となっており、出力はLEAFの方が劣っています。ですがLEAFはMIRAIに比べて400kg近く車重が軽いので、どちらがパワフルかは一概には言えません。

mirairear

燃料の補充方法

MIRAIの水素タンクは主にエネオス系のガソリンスタンドを中心に設立が予定されている水素ステーションで行います。一回の水素充填は3分ととても高速。普通のガソリンの給与と変わらない時間で補充できます。

一方LEAFは充電器の性能にもよりますがフル充電で8〜11時間はかかるので、燃料の補充に関しては圧倒的に水素の方が便利でしょう。

燃料ステーション

MIRAIは水素ステーションで水素を補充しますが、この水素ステーションは開設予定も含めて全国でまだ81ヶ所しかありません。EVに比べて航続距離が長いとは言え、ちょっと心もとない感じです。

MIRAI:開設予定水素ステーション

LEAFの充電設備は日産ディーラーやコンビニ、自治体などを中心に急速充電設備が約6000基、さらに普通充電設備が約9000基と合わせて15000基がすでに用意されています。航続距離が短いだけにもっと普及して欲しいものですが、水素ステーションに比べると普及率は一歩先を進んでいます。

LEAF:充電ネットワーク

テレマティクス

燃料の補充がキモの両車ですが、どちらも専用のテレマティクスを用意しており、カーナビで水素ステーション、充電器を検索することが出来ます。MIRAIはスマホのアプリと連動して水素の充填記録や走行可能範囲を調べるなどドライブのサポート機能も充実しています。

miraiinterior

LEAFはこれらの情報はすべて車内のディスプレイに表示されるので、スマホを使って外から確認することは出来ないようです。

まとめ

航続距離の長さ、環境への負荷の少なさ、テレマティクスの充実などまさに未来の車と感じたMIRAIでしたが、LEAFと比べるとインフラ整備の部分で課題が多く、本格普及するのには時間がかかるのではないか?という印象を受けました。

MIRAIは今注文しても納期が2019年頃と3年も待たされてしまいます。3年後には車を取り巻く環境も変わってくると思うので、それまでにいかに水素ステーションの普及が図れるかが
水素自動車の命運を握っているのではと感じました。

MIRAIにしてもLEAFにしてもどちらもまだまだ気軽に乗れる車ではないので、誰でも気軽に乗れるようなインフラが整備され、リーズナブルな価格の車両が出てくると一気に普及するのではと感じています。