企業のIT活用度、どのように評価していますか?

先日、経済産業省がこんなニュースリリースを出していました。

「『攻めのIT経営』中小企業百選」を募集します!

また、これとは別に昨年度までは中小企業IT経営力大賞というものもありました。

中小企業IT経営力大賞


中小企業IT経営力大賞が、「攻めのIT経営」中小企業百選に変わりましたが、そのテーマは変わっておらず、

  • ITを単なる業務効率化、コスト削減のツールとするのでは無く、ITを活用して新たなビジネスモデル構築や価値を創造し、稼ぐ力を高める経営革新を行って欲しい
  • 実際にITを上手く活用し、経営革新を行った企業の事例を参考にし、経営に役立てて欲しい

の2点です。

で、この経済産業省が行っている審査なんですが、その応募資料が企業における網羅的なIT活用チェックシートの様になっているので、今回紹介します。

useofit

応募書類は4種類あります。

  • 「応募用紙A IT経営評価指標」
  • 「応募用紙B 企業データ」
  • 「応募用紙C 実践内容」
  • 「情報セキュリティ自社診断」

昨年までの中小企業IT力大賞の応募書類とほぼ同じで、応募用紙A、Cの内容が若干変わった程度です。

それぞれの書類を見ていきましょう。

目次

1.IT経営評価指標

経営計画におけるIT活用の位置づけ、IT活用・投資の社内体制、実施状況、評価などについての質問に回答する資料です。

2.企業データ

企業概要、財務状況等の基本データ+IT部門の組織体制、投資状況などを回答する資料です。

3.実践内容

全般 自社のビジネスの特徴、差別化ポイント
1.認識すべき経営の状況と達成目標について
2.達成目標を実現する為の方策
3.攻めのIT経営推進の取り組み
4.攻めのIT経営実践の成果
その他 IT活用概念図、組織図

などです。質問内容もITを活用した業務、取り組み、経営者の関わり方、支援者、定量的な成果、定性的な成果などより具体的に問われています。

4.情報セキュリティ自社診断

情報漏えい等のセキュリティ対策として、普段どのような取り組みを行っているか○×形式で答えるものです。この資料は、攻めているかどうかようりも、最低限の対応を行っているかどうかをチェックする為の資料のようです。

この様に、攻めているかどうかもさることながら、企業におけるIT活用状況を網羅的に押さえているることが特徴です。

コンサルタントの方であれば、この資料をベースにヒアリングを行い、IT活用、投資の方向性のアドバイスに役立てたり、社内の情報システム部の方であればこの資料を用いて社内ヒアリングや調査を行って、自社に不足している部分を探したりするのに活用できるのでは無いでしょうか。

本来の目的とは使い方が違いますが、簡単に手に入れられるチェックシートとして、便利そうでしたので今回紹介しました。このチェックシートを使うことで、攻めるIT経営のヒントが得られたら、なお嬉しいものです。