今年の初めに突如Windows7、8.1のサポートポリシーを変更し世の中を混乱させたMicrosoft。Skylake問題と言われているこの問題、最終的にはMicrosoftがすぐにポリシーを変更して、いったん収束したかに見られていますが、本当の正念場はこれからです。今回はSkylake問題の概要を振り返りつつ、企業におけるWindows7の取り扱いについて考えてみました。

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Skylake問題とは

Intelの第6世代CPUをSkylakeと言いますが、このSkylake搭載PCについて2016年1月にMicrosoftがサポート方針を変更したことに端を発する騒動のことを言います。

もともと、Windows7のサポート期間は2020年1月まで、Windows8.1 は2023年1月までと言われてきました。それが2016年1月に突如、第6世代CPUを搭載したPCにインストールされたWindows7、8.1のサポート期間を2017年7月で終了すると発表したのです。

Windows7は多くの企業でいまだに使われており、2020年1月のサポート終了まで使い続ける予定の企業も多かったと思いますが、それが突如1年半後にサポート終了を宣告されたのです。この突然のサポートポリシーの変更は利用者の間で大きな問題になり、企業のIT担当者も頭を抱えることになりました。この時に多くのクレームがMicrosoftに届いたようで、2016年3月にWindows7、8.1のサポート期間は2018年7月までに延期されることになりました。

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サポート期間が1年延長されたことで、いったんこの騒動は収束し、落ち着いたかのように見えました。しかしいずれにしても当初のサポート期間である2020年、2023年からは早まっており、当初の計画の見直しを迫られるなど、まだまだ企業の情シス部門の混乱は収まっていません。

Skylake問題の対処策

さて、このようにサポート期間が短かくなってしまったWindows7ですが、社内のシステムの対応が追い付かず、当面の間Windows7を使い続けざるを得ない会社も多くあります。

このような状況の中、Windows7を使い続けるために出来ることはあるのでしょうか?

第5世代以前のCPUを買い貯めする

一つは第5世代以前のCPUを搭載したPCを買い貯めすることです。第5世代CPUのPCではWindows7は当初の2020年1月まではサポート期間がありますので、回避策の一つの選択肢となります。ただし、PCメーカーのラインナップからは第5世代CPU搭載のPCも消えつつあり、いつまで購入できるかは不明です。

また企業におけるPCライフサイクルの問題もあります。一般的にはPCを3~4年使い続ける企業が多いですが、例えば2016年6月に購入したPCがライフサイクルの終了を迎えるのは2020年5月になります。2020年1月にはWindows7はサポート終了になるので、使い続ける場合はOSのバージョンアップ、もしくはライフサイクル終了前のPC更新など通常よりコストが掛かってしまうという問題もあります。

2018年7月のサポート終了後も使い続ける

次の選択肢として、Skylake搭載PCにWindows7をインストールし、2018年7月のサポート終了後も使い続けるという手段です。マイクロソフトのリリースを見ると明確な記載はありませんが、2018年7月のサポート終了後もセキュリティの更新プログラムが提供されるとのことなので、最低限のセキュリティは確保されるので、選択肢としてはありです。

しかしこの選択の場合でも、PCライフサイクルの問題があります。ライフサイクル前のPC更新やOSバージョンアップなどの作業に巻き込まれてしまいます。

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Skylake問題の最適解は?

仮にPCライフサイクルの問題を無視したとしても、買い貯め策にしてもいつまで買えるかどうかわかりませんし、2018年7月のサポート終了後使い続ける策にしても、メーカーのサポートが切れたOSを使い続けるいうのも、問題があります。

このように現実問題として、先に挙げた2つの方法も問題が残っており最適解とは言えません。
現時点で、新たにWindows7を導入すること自体に無理が生じてきているのです。

Skylake問題はサポート延長でいったん収束したかのように思えますが、企業にとっては根本的な問題解決は何もなされていない状況です。

Windowsを使い続けるのであれば、早急に社内システムをWindows10に対応させ、Windows10の導入を進めることが現時点の最適解と言えます。Microsoftの思うツボな結論になってしまっていますが、もはやこれしか選択肢が無い状況です。

Windows10対応をチャンスに変える

Microsoftの澤さんがよく言っている、”The newest is the best(最も新しいものが最上である)”が、PC、スマホの世界ではスタンダードになっています。従来の様に数年に一度のアップデートでは世の中の変化に対応できないこと、セキュリティリスクの高まりなどの時代的な背景もあり、この流れに追従するしかないのが現状です。

Skylake問題はWindows10への対応を進めざるを得なくするキッカケとなっており、情シス部門の正念場はこれからです。情シス部門の立場からすると、Windows10を採用したくない理由はいくらでもあると思いますが、一方でWindows10への対応は、The newest is the bestのポリシーに合わせ、変化に対応できる体制づくりのチャンスでもあります。

Microsoftのポリシー変更を恨めしく思うのではなく、変化のチャンスと前向きに捉えて取り組むことが大切です。