IKEAはスウェーデンで設立された世界最大の家具メーカーで、ユーザーが家具の組立を行うことや徹底したオペレーションの標準化によるコストダウンが有名です。僕はIKEAの食器や小物はこれまでチョコチョコ買っていたのですが、先日初めて組立家具を買いました。
素敵な家具が部屋に飾られている姿をイメージしながらワクワクして家に帰り、梱包を開けた途端、その組立説明書のシンプルさに唖然としました。
これまで島忠HOMESやニトリなどで国産組立家具や作ったことがあったのですが、それと比べ物にならないぐらい凄い説明書でした。
そこで今日はIKEAの取説について考察してみたいと思います。
目次
世界共通言語は絵
IKEAはグローバルに展開している企業なので、その国々に合わせて説明書を作り分けるのは非効率と考えたようで、どの国でも、誰でもわかるように工夫されています。
その一部をご紹介します。
このように、どの国でもわかるように、言葉は一切使われていません
使われているのは絵だけです。ここからもわかるように全世界共通で理解出来るのは英語ではなく、絵ということのようです。
誰でもわかるのは絵
次に驚いたのが組立部材の説明が一切無いことです。
細かい部材が多数使われている場合、国産家具ですと、組立部材に「A」とか「右」とか見えにくい場所に部材を識別出来るような番号が振られていたり、説明書の中で補足説明が入っていたりしますが、IKEAの取説ではそれらは一切ありません。「説明書の絵で示している穴の位置とか向きで判断してくれ」、と言わんばかりに詳細まで描かれた絵が書いてあるだけです。
このことからも知識レベルが高い人であれば言語による説明のほうが理解しやすい部分がありますが、あらゆるレベルの人でも理解させるのにはやっぱり絵の方が理解しやすいようです。
このことからグローバルでコミュニケーションする場合、様々な言語や知識レベルなどの障害を超えられるのは絵しかないとわかりました。最近図解で理解させる技法が流行っていますが、そのトレンドにも沿うものとなっています。IKEAの説明書はある意味グローバルスタンダート、と言えるものかもしれません。
今回はどんな国、知識レベルでも理解してもらう為には絵が一番とわかりましたが、同じ言語を使う、同じ職場の人間同士のコミュニケーションでもうまく伝わらないケースが多々ありますので、そんな時はまずは絵を書いてみると良いのではないでしょうか。